こんばんは!
ツイキです!!
さて本日のテーマはご老人の歩き方についてです。
先日患者様とお話をしていた時、「なんで背中が曲がってきたお年寄りは手を後ろに組むんですかね~?」と質問が飛んできました。
本題に入る前に、そもそもなぜ年齢を重ねると身長が縮み、腰がまがってくるのでしょうか?
・脊柱が圧迫骨折をしている
・筋力低下により、姿勢が悪くなっている
・椎間板の厚みが減少している(水分がなくなる)
等、色々原因はあります。
ここでお伝えしたいのが※椎間板の水分の減少です。
※椎間板とは・・・背骨の間にあるクッションです。
この椎間板は水分の含有量が高く、様々な背骨のねじれに対応できる適合性を持った構造をしているのが特徴です。
結論から述べますと、お年寄りの方はこの椎間板のクッションの水分が抜けて戻りにくくなります。
水分が抜けるとどうなるでしょうか?
想像がつくと思いますが、クッションの厚みが減少し、背骨と背骨の間が狭くなります。
狭くなるという事は、縮むという事です。
この現象が背骨1つ1つの間で起きるわけですから、例え1ミリ縮んだとしても
背骨の数の分だけ縮むということもあり得ます。
なので、実際に年齢を重ねると身長が縮んでくるということになるのです。
本題に戻りますが、そういった背景があり、お年寄りは前かがみになりやすくなっているのです。
加えて必ず起こるのが筋力低下や、正常の筋活動の停止です。
背骨が曲がってくると、必然的に重心が前に加わります。
頭が前にいくわけですから、突っ込む姿勢になってしまいます。
そこで、手を後ろに組み固定することにより前後のバランスを取っているのです。
しかし、歩行というものは手の動きをつけることでバランスを取っているのも事実です。
つまり、手を固定してバランスを取らざるを得ない状況は、積極的ではありません。
必ずどこかへ負担がきます。
僕がそのような方々の歩き方を観察していると、ある一点に目が行きます。
それは、膝が伸び切っていないという点です。
それもそのハズです。
膝が伸び切る=歩幅が広く取れる
ということです。
手を後ろに固定したままでは、歩行に必要な上半身と下半身の協調運動が確保できません。
正常の歩行は、右(左)足が前に出たら左(右)手が前に出ます。
更に、伸びない膝は靭帯の支持を使えていない為、より不安定になり悪循環へ突入してしまいます。
以上のことにより、悪循環も流れを断ち切る必要があります。
運動のみならず、食生活も重要です。
当院では、そういったご家族の方のご相談も承っております!
最後に、余談ですが、前重心は力が出にくいとされています。
お相撲さんが踵重心により、体幹の伸展を加えて筋力を最大限に発揮している様子です。